糖質はなんだか悪いもののように言われていますが、それは「摂り過ぎているからダメ」なのであって、本来は脳の栄養素ですし、体、筋肉の働きも糖分が必須です。
確かに糖分が多いのは考え物。
お鍋をした後の雑炊(おじや?)は、徐々にとろみが出てくる。あれが糖分。
お米を外に出して放置するとかっちかちの天然のボンドのようになる。これも糖分のなせる技。
確かにこれがお腹の中で起きていると思うと、大変なことだとわかります。
でもこれは「多すぎる」から危険なだけ。
胃酸が出て痛い時はこの糖分が胃壁をコーティングするので守ってくれます。
腸も同じです。
いるものはいるだけいる。
多過ぎても少な過ぎてもよろしくない。
現代では糖分過多なので、減らしましょうというのはよくわかります。
多すぎれば糖尿病や、体のあちこちが糖化し固くなり、排泄もまともに出来なくなったりとかなり大変です。
しかし糖分は敵ではありません。
それを言うなら「酢」「塩」「コーヒー」「酒」「穀物」「野菜」「魚」「お肉」なんでも摂り過ぎれば命に関わります。
とある国で実験が行われました。
裁判官達にしばらく糖分を摂らないように言い、その後軽犯罪者たちをどうするか、という裁判を行わせたという。
普段なら精査の後に監獄行きですが、結果はまさかの「全員釈放」
冷静な判断が出来なくなっている、ということが判明しました。
さらに問題なのは「低血糖」です。
代謝は極端に下がり、気血水の流れが悪くなります。それにより血中ホルモンも減ったり、あるいは流れが悪くなることで精神安定に関わるセロトニンなどが脳に届かない、となると、情緒不安の怖れも出てきます。
しかし低血糖が問題として挙げられることは滅多にありません。
低血糖がひどい場合、すぐしんでしまうか良くて植物状態、ということもあります。
糖分は運動能力にも関わっているため、頭脳労働者だけでなく、肉体労働者にもある程度の糖分は必要です。
低血糖が進めば体はまともに動かなくなることもあります。
さて砂糖の種類それぞれを見ていきましょう。
黒糖 サトウキビから作られる。
体を温め、肝臓、脾臓、胃に良いとされる。
生理痛や産後腹痛、生理不順、冷え、食欲不振、下痢、疲労時に良いとされる。
摂り過ぎると腹部が張って下痢になることがある。
水分を保つ作用があるので、摂り過ぎると水毒やむくみの原因になる。
精製されていないため、白砂糖に比べると栄養が豊富。
アルカリ性であり、ビタミン類が含まれる。
カリウム、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄、マグネシウム、亜鉛、銅、ナイアシンなど。
栄養が豊富ということは、摂り過ぎると危険ということ。
肝脂肪を作り、肝臓に負担をかけます。
また体を温めるということは、炎症も起こしやすくなるということ。
炎症を抑えるため酵素が大量に消費され、結果老化が進みます。
白糖 甜菜、サトウキビから作られる白砂糖。
脾臓と肺に良い。
二日酔い、咳、吐き気が止まらない時などに良いとされている。
体内に余計な水や熱を生じさせることがある。
むくみやすく、冷えやすい人は使ってはならない。
高血圧、老人、幼児、小児、妊婦は控えること
だいたい砂糖というと、この白砂糖を思い浮かべる人が多い。
そしてこの白砂糖にも注意点がたくさんあります。
糖の代謝には大量のビタミンB群を消費します。
そのため集中力が低下したり、無気力になってしまう可能性があるのです。
またアレルギーも出やすくなります。
さらに体のあちこちで固まってしまい、大便が出にくくなったり、五行の関係から言うと腎臓を攻撃してしまうなどの悪影響があるのです。
血糖値異常を起こしやすく、これにより攻撃的なホルモンであるアドレナリンやノルアドレナリンが大量に分泌。
結果イライラが止まず、キレやすくなるということです。
ステビア
比較的安全と考えられているハーブ。
私の情報が少し足りないのが申し訳ないのですが、ステビオサイドと呼ばれる成分に砂糖の数百倍の甘さがある。
低カロリーのため、病院食や糖尿病食、ダイエット食品に使われているよう。
しかし多量摂取はすすめられていません。
また長期服用に対する情報も少ないので、どうおすすめなのかおすすめできないのかは未知です。
甘草
マメ科植物
心臓、肺、脾臓、胃に良い影響あり。
気力を+し、食欲不振や息切れ、下痢、ぜんそく、筋肉痛、疼痛、のどの痛みなどに効くとされています。
しかしホルモンに似た作用があるため、長期服用でむくみやすくなります。
含まれているグリチルリチンはステロイドと似た働きをします。
ステロイドはお医者さんからは「簡単に処方してはいけない薬」とされ、しっかり服用の注意を受け、理解してからでないと危険なもの。
炎症を抑える効果がありますが、免疫力を落としたり、満月顔になるなどの副作用も懸念されています。皮膚病持ちの方なら怖さがわかると思いますが、ステロイドはやめる時ですらも注意が必要。
さらに効果が出なくなったらもっと強いものを使って、さらに免疫力を落とすという悪循環に陥ることも。
薬の世界なので薬効を強めたものの話ですが、甘草も薄いとはいえ同じ力を持っていますので「使い続けること」はおすすめ出来ません。
甜菜(商品には「てんさい」と書かれることが多い)糖
大根の仲間である甜菜。
ビートとも呼ばれています。
体をやや冷やす力があり、肺、脾臓、胃、肝臓、腎臓に働きかけます。
吐血、生理痛が止まりにくい、不正出血の際に良いとされ、また閉経の際にもすすめられています。
熱冷ましや下痢、昇りやすい気を静めるなどの効果も。
血糖値の高い人にはすすめられません。
こちらも栄養豊富で、カリウム、ビタミンC、ナトリウム、葉酸、ラフィノース、ベタインなど。
砂糖の原料としてよく使われています。
そのため注意点は白砂糖に順じます。
オリゴ糖はどの野菜を原料にしているかで効果が変わるでしょう。
体内に残りにくいということで、比較的安全な糖分?と考えられています。
一応、基本としては、摂り過ぎることで下痢になりやすいとされています。
残念ながら私は管理栄養士ではないので、具体的な数字を出すことが出来ません。
また、情報が少ないものもあり、偏りがあります。
もしかしたらまだ判明していない効果、あるいは注意点もあるかもしれません。
しかし一つ言えるのは、繰り返しになりますが
「何事も過ぎれば害になる」
ということです。
少なくてもダメ、多くてもダメ。
黒糖や白砂糖、ステビア、甘草、甜菜糖、と適切な量であればそれなりに役立ってくれます。
糖分も必要な栄養素ですから。
しかし白砂糖より黒糖の方が安全だよね、という話には根拠がなく、かといって白砂糖は精製されているから安全だよね、とも言い切れません。
キレやすくなるのは白砂糖以外でも起きる可能性もあります。糖分がないことでイライラすることもあるでしょう。
そもそもステビアや甜菜など、「人工甘味料ではなく天然ものなら安全」とも言えません。
植物は人に食べられるために生きているのではなく、彼ら自身のために生きています。
トリカブトは人間にとっては猛毒です。天然が全て優しいわけでもない。
さらに食材には糖分を含むものが多いです。
白米にも糖分が含まれていますし、和食は調味料として砂糖を使います。
そのためおやつでわざわざ糖分を摂る必要はない、と言われています。
五行の関係から言えば、甘いものを食べるなら苦いものや酸っぱいものを一緒に、とすすめます。
糖分だらけになると腎臓が弱ることもありますので、スパイシーなものも塩分も良しとなります。
もちろんこれらも摂り過ぎれば大変なことになります。
結局バランスよく、というサプリメントの裏側にもしっかり書かれているその一文が一番大切なことでしょう。
ちょっとでもバランスが崩れると大変なことになりますからね。
それでは、ありがとうございました!