男女だからこそ「理解できないことがある」と理解する大切さ
1. よくある「男女のすれ違い」
「なんでわかってくれないの?」
恋人や夫婦、親しい友人との関係で、こんなふうに思ったことはありませんか?
ちょっとした言葉のすれ違いや、期待と現実のギャップ。
意図していたことが伝わらず、モヤモヤが残ったまま終わる会話──それは決して珍しいことではありません。
こういった言葉をよく耳にします。
「男ってどうしてこうなの?」
「女って本当にめんどくさい」……
それぞれが「自分の感覚」を当たり前と思い、それに当てはまらない相手に違和感を覚える。
でも、よく考えてみれば、人と人とは本来「違って当然」の存在なのです。
2. 男女の脳や文化的背景の違い(あくまでも傾向)
よく言われる話ですが、一般的に男性は「解決志向」、女性は「共感志向」とされます。
つまり、男性は「問題をどう処理するか」に重きを置き、女性は「その気持ちに寄り添うこと」に重きを置きやすいという傾向です。
これらは一応、狩りの時代からの思考のクセらしいです。
男性は獲物を狩る為にはどうすれば良いか、女性は赤ちゃんとのコミュニケーションのためどうすれば良いか……からの進化だと考えられています。
たとえば、あなたが悩みを打ち明けたとき。
男性は「それならこうしたら?」と解決策を出そうとし、
女性は「それ、つらかったよね」と気持ちに共感しようとする──
でも、
(それを求めてないんだよなぁ)
……そんなすれ違い、経験したことがある人も多いのではないでしょうか。
もちろん、これはあくまで“傾向”にすぎません。
男女でなくとも、人間同士は一人ひとりが異なる価値観を持ち、異なる考え方をする存在です。
私は一応女性ですが、完全に問題解決型……いわゆる男性的な思考をするので、共感型の方との会話は壊滅的に下手です。
このくらい、性別も案外参考にはならないかもしれません。
3. 理解しあえないことを前提にすると、心が楽になる
「相手は自分とは違う考え方をしている」
──そう思うだけで、コミュニケーションは驚くほど楽になります。
「わかってくれない」と怒るのではなく、
「わかり合えない部分もあるんだよね」と思える心の余裕。
これは“諦め”ではありません。
むしろ、それは“信頼”の形です。
無理に自分の価値観を押しつけようとせず、相手の反応が自分と違っても「そういう人なんだ」と一歩引いて受けとめること。
それが、自分自身を守ることにもつながるのです。
4. 「理解できない」ことを共有するという関係のあり方
逆説的に思えるかもしれませんが、「相手のことはまだまだわからない」と笑い合える関係の方が、実はずっと健全で、長続きします。
完璧にわかりあおうとすると、どうしても相手を「コントロール」したくなってしまう。
でも本当の信頼関係とは、「わからないところもあるけれど、それでも一緒にいたい」と思える気持ちなのではないでしょうか。
他者を完全に理解することなんて、そもそもできないのです。
だからこそ、「理解できない」ことそのものを一緒に抱えていける関係こそ、成熟したパートナーシップといえるのかもしれません。
5. 違いを愛するということ
特に恋人や配偶者、家族といった近しい関係になると、
「この人は私のことをきっとわかってくれているはず」
「私と同じ気持ちでいてくれているはず」
──そんな期待が無意識のうちに膨らんでいきます。
でも、その期待こそが、大きなすれ違いの種になることもあるのです。
人は日々、変化していきます。
考え方も価値観も、時間とともに揺れ動く。
たとえ毎日一緒にいても、相手のすべてを知り尽くすことはできません。
だからこそ、完全には理解できない部分をも、まるごと受け入れること。
「違いがあるからこそ、面白い」
「そこにこそ価値がある」
──そんなふうに思えると、人間関係はもっと豊かで、優しいものになっていくのではないでしょうか。
おわりに
理解し合うことは、とても大切です。
でもそれ以上に、「理解できないことがある」という事実を認めることは、人と人との関係を長く続けていく上で、とても重要な鍵になると思います。
「どうしてもわかり合えない」と感じたときこそ、
「でも、わかり合えないこともあるよね」と、少し肩の力を抜いてみてください。
その一歩が、関係をこじらせるのではなく、むしろ深めてくれるかもしれません。
こちらの記事も役に立つかもしれません!
➡️占いは好きですか?