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心理 音声読み上げあり

「トロイ」名声か、愛する女か。究極の究極、男はどちらを選ぶのか?

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トロイ 特別版[2枚組]

アキレスは何を選ぶのか……さてそこに焦点を当ててみましたよ。

 

 

騎士道精神を行く戦士アキレス。
名声にこだわり、功名心を掻き立てられると弱いけど、戦うことにおびえる兵士たちを家に帰してやるためには戦う、という高潔な騎士道精神を持っています。
正々堂々。約束を敵国の王とかわし、それを守る律儀な面。
自分の仕える王は帝王を目指す野心家。それをさして「節操がない」と堂々批判する。
1000年の名声が彼のもとめる全て。
だからこそ正々堂々と戦いたい。

そんな彼が「姑息な手段」であるトロイの木馬になぜ乗り込んだのか。

最後にはそんな功名心もエゴも何もかも捨てて、守りたいものがいた――ただそれだけ。

 

一応、ギリシャ神話ベースにしながらも「映画の物語」をざっくりご紹介。
※ネタバレです。

まずは主な登場人物紹介

アキレス
映画の主人公で、ギリシャ軍最強の戦士。正々堂々を好み、名声を求め戦う。
騎士道精神のモデルともされており、敵国の王との約束を守るなど節度ある人物。

アキレスの母はニンフ・テティスで、ゼウスは彼女を求めましたが予言者の「彼女との間の子はあなたの地位を脅かすほど強くなる」という言葉で諦めた女性です。
テティスはアキレスが不死になれるように、と冥界の川に赤子の彼を浸します。
しかしアキレスの踵をしっかりつかんでいたため、そこだけは不死になることが出来なかった……人の弱点を「アキレス腱」という由来です。
またアキレスはケンタウロス族の賢者に教育され、戦術家としてもずば抜けた賢さを持っていました。
そして騎士道精神を持つ、戦うために生まれたような生粋の戦士。

テティスは、ゼウスとヘラの息子ですが、捨てられてしまったヘパイストスという神を育てた心優しいニンフ。
ヘパイストスはその後鍛冶の神となり、アフロディーテの夫となりますが無理やりの結婚だったためアフロディーテはアレスと浮気ばかり。
彼は弟のようなアキレスを助けるため、その鎧を作ってあげました。

オデュッセウス
知略に長けたイタカ王。
ギリシャ連合軍では軍師の立場で、アキレスが唯一耳を傾ける王でもある。
トロイの木馬を発案。
トロイ戦争後はまた10年間海でさまよい、その物語の主人公となる。

アガメムノン
ギリシャ連合軍の総大将。
アキレスを使って各ギリシャ王国を攻め落とし、帝王になろうとしている。
そのためなら手段を選ばない強欲なところがある。

スパルタ王
アガメムノンの弟。
スパルタ絶世の美女であるヘレネの夫で、トロイとの戦争に疲れ休戦の約定を結んだにも関わらず、ヘレネの裏切りで再び戦争へ。
(ヘレネが裏切ったのか、それともパリスにさらわれたのかは不明。映画ではパリスと一緒に逃げた感じ)

ヘレネ
スパルタ王妃で、絶世の美女。ゼウスの娘でもある。
アフロディーテがパリスに約束した女で、彼女がトロイへ行ったことでトロイ戦争が勃発した。

パトロクロス
アキレスの従弟として描かれている。(原作では親友。BL関係でもあったらしい。古代ギリシャでは男性の同性愛は勧められていた)。

ヘクトル
トロイの王子で、総大将。
アキレスが最強の戦士なら彼は最高の兵士。
良き夫であり、父もあるが、兄としては甘すぎた?
神話ではアポロンの寵愛を受けていた。

パリス
トロイの王子でヘクトルの弟。
約束の女であるヘレネを連れ去ったことで戦争が起きた。
甘えん坊な姿が見て取れるし、へたれっぷりには誰もが落胆(……させられるのはオーランド・ブルームの演技が上手かった証拠)
ヘクトルの死後はその意志を継ごうとする姿も描かれてはいる。

ブリセイス
トロイの王女で、ヘクトル達の従妹。
アポロンの巫女となり、そのためにギリシャ軍に囚われの身となるが……
映画では一番気高い人物として描かれている。個人的には剣を収める鞘たらんとするところは完璧な女子力を感じる。
原作ではパトロクロスとも仲が良かったらしい。

プリアモス
トロイの王。
神々への盲信者的な面があるが、王としては素晴らしい人物。
パリスを甘やかした感があるけど、彼を一度失っているという負い目があるからか。
息子を返してもらうために敵軍に自らやってくるなど、父性愛の人。

 

以下物語読み上げ。

©VOICEVOX:四国めたん

 

物語の幕開け
ギリシャ連合軍の総大将であるアガメムノンは、ギリシャの「帝王」たらんとする野心家。
各国に戦を仕掛けては最強の戦士・アキレスを使い順調に勝利していく。
しかし海を越えた王国「トロイ」と自身の弟であるスパルタ王は休戦の誓を立ててしまう。
トロイの王子ヘクトルもまた最高の兵士。
彼の強さの前にスパルタ軍は疲弊しきっていたのです。
ところがスパルタで行われたその和平交渉の場で、トロイの王子であるパリスは、あろうことかスパルタ王妃・ヘレネと密通。
彼女をトロイへ連れ帰ってしまう――これが有名なトロイ戦争の幕開けでした。

 

第1章・アキレスを使い領土を広げるアガメムノン。
彼は弟の妻がトロイの王子により連れ去られたことを大義名分に、トロイへギリシャ全軍を挙げて攻め入ることを決めます。
そんなアガメムノンを嫌うアキレス。
ギリシャ最強の戦士は、自分で戦うわけでもないのにまた戦に行こうとするアガメムノンにあきれ顔。
アキレスの母・テティスはアキレスがトロイ戦争に参加すれば、そこで名声を得るが帰ってこないということを知っていました。
映画では、テティスは白い貝殻のネックレスを彼に贈ります。
戦争へ行かず、ここへとどまれば、妻子を得て家族に愛され暮らすことが出来る……そう告げられたアキレスですが、イタカ王であるオデュッセウスの誘いに乗り、仲の良い従弟・パトロクロスとともに名声を求め結局はトロイへ参戦します。

 

第2章・トロイの巫女ブリセイス
トロイの城壁は長年破られたことがない、堅固なもの。
砂浜についたギリシャ軍は、アキレスの活躍によりすぐにその砂浜を奪うことに成功します。
トロイ総大将でもあるヘクトルは彼と会い、その強さを思い知るがアキレスにより見逃されます。
アキレスの腹心はアポロンが見る前で略奪は出来ない、と神殿を荒らすことに反対。
アキレスはアポロン像の首を落とし、これで良いだろう、と告げます。
アポロン神殿にいたのは巫女のブリセイス。ヘクトル達の従妹です。
彼女はアキレスの部下により捕虜となりますが、アキレスは彼女を見初めて解放。
しかしギリシャ兵士によりブリセイスはアガメムノンの元へ。
これに激怒するアキレス。彼女を救うためギリシャ兵士と戦おうとしますが、ブリセイスはそれを諫めます。
高潔な彼女の姿に剣を収めるアキレス。
誰にも勝る戦士が武器も持たない女性に従う――これに驚いたのはアガメムノンでした。
ただでさえ関係は最悪だったアキレスとアガメムノン。
これにより決定的な亀裂が入りました。
アキレスはブリセイスを奪われたために、戦うことをやめてしまったのです。

 

第3章・トロイの優勢
ヘレネのためスパルタ王と一騎打ちする、と意気込むパリス。
しかしいざ勝負し、自分の首がはねられそうになると兄王子に縋り付いてしまいます。
弟可愛さに、ヘクトルはついにスパルタ王を殺してしまいました。
アキレス不在の中、ヘクトル率いるトロイ軍に押されるギリシャ連合軍。
アキレスを呼び戻さねば、とオデュッセウスが進言。
巫女を彼に返せば……と発案しますが、アガメムノンは負けた兵士には慰めが必要、と彼女を兵士たちに与えたという。
処女の巫女をおもちゃのように扱う兵士たち。
ブリセイスは気丈にも抵抗を見せますが、やはり敵いません。
そこに現れたアキレス。
仲間であるはずですが、お構いなしに兵士に一発くれてやり、彼女を助け出します。
アキレスは自身の天幕に迎え入れ、ブリセイスのケガを見てやり、言葉を交わす。
「なぜ神を愛する道に?」
「神を怖れ敬うのは当然のことよ」
「亡者をベッドにして眠るアレスですらか?神は俺たちを羨んでる。今という時は彼らにはない。この美貌も、やがては消え去る。だからこそ美しい」
夜、ブリセイスは眠るアキレスの首にナイフを当てます。
彼は気づいているが、抵抗するそぶりは一切見せない。
「いつ死んでも同じだ。やれ」
というアキレス。
「また殺すから?」
「大勢な」
ブリセイスは今彼を殺せば、トロイの犠牲者が減る、と考えての事。しかしそのナイフを突き立てることが出来ない。
アキレスはブリセイスの腕を取り、組み敷いて、ナイフを押さえつけられたまま口づける。
結ばれる二人。
その後アキレスはオデュッセウスにより説得されますが、昨夜の言葉とは裏腹に戦うことをやめ、ブリセイスを連れて帰ることを決めてしまいました。
「私は捕虜?」
そう訊くブリセイス。
捕虜のままなら、さらわれても仕方ない。アキレスのせいにして、故郷を捨てて戦争のない所へ愛する彼とともに行けます。
あるいは、自分のために彼がここから離れればギリシャ軍は総崩れ。トロイは無事かもしれない。
しかしアキレスはこう答える。
「俺の客だ」
「客なら帰れるわ」
「好きな時に帰れば良い」
アキレスの答えに迷いも冗談もない。
そしてトロイ軍はギリシャ軍に迫りつつあった。

 

第4章・復讐
そんなアキレスに嫌気が差したのは従弟のパトロクロス。
彼は疲弊する仲間を捨てようとするアキレスに逆らい、彼の鎧を身につけ影武者として戦いました。
相手はヘクトル。
パトロクロスは破れ、討たれてしまいます。
これによりアキレスは大激怒。
ヘクトルへの復讐のため、一人でトロイの城壁へ赴きます。
最強の戦士アキレスとの一騎打ちに応じるヘクトル。
彼は自分の死を悟り挑みました。

 

第5章・誰よりも弱く強い王
ヘクトルを討ち復讐を果たしたというのに、アキレスは沈んだまま。
ブリセイスもまたアキレスとヘクトルへの想いの板挟みに苦しみます。
そんな中、トロイの王でありヘクトルの父親であるプリアモス王が自ら馬車にのりやってきました。
あまりに弱弱しい老人の訪れ。
プリアモス王はアキレスに最大の礼を尽くし、ヘクトルの遺体を返して欲しいと頼みます。
「従弟を殺した」
そう話すアキレスに、プリアモスは問いかける。
「その手で何人の従弟を、息子を、父親を殺した?」
後悔に苛まれるアキレス。
ヘクトルの遺体を包んでやりながら涙し、「すぐに会おう、友よ」と声をかけます。
偉大な守護者のため、葬儀を行う……その間、攻撃はしないとアキレスは彼に誓います。
プリアモスはブリセイスを見つけ、彼女も馬車に乗せます。
アキレスは彼女に白い貝殻のネックレスを渡し、帰るように言いました。
が、何度も振り返るブリセイス。

 

最終章・トロイの木馬
トロイの城壁は破れないはずでしたが、連合軍の軍師でもあるオデュッセウス。
舟を解体し、神への捧げものとして木馬を作り上げることをひらめきます。
さらにギリシャ軍は撤退を装いました。
浜辺には巨大な木馬が出現。
神官を連れたプリアモス王とパリスはそれを見、パリスは「ワナに違いない、燃やしましょう」と注意しますが、神官は「捧げものを燃やすのは神への冒涜です、次はあなたが呪われますよ」と言う。
「もう息子を失いたくない。これは神への捧げものであり、戦利品だ」と巨大な木馬を城壁内へ入れてしまうプリアモス王。
その夜。
勝利の美酒に酔うトロイ……木馬の中にはギリシャ兵士。
こうしてギリシャ軍はトロイへ入ることに成功。
内側から城門は開かれ、一気に攻め入るギリシャ軍。

そんな中、木馬に潜んでいたアキレスはまっすぐに城へ向かいます。
ブリセイスを救うためでした。

混乱を極めるトロイ内では、ヘクトルの妻が逃げ道がある、と皆に知らせます。
パリスもまた混乱の中、ヘレネを先に逃がし弓を持ち戦闘へ参加。
パリスを探してブリセイスも逃げ惑い、広場に出るとそこに現れたのはアガメムノン。
ブリセイスはアガメムノンの首を刺し、ギリシャ兵士に殺されそうになったその時、アキレスにより救われます。
再会を果たす二人。
しかしそこにパリスが現れました。
パリスにとってアキレスは兄の仇であり、ブリセイスをさらったにっくき相手。
ブリセイスの制止もきかず、パリスはアポロンの加護のもと矢を放ち、それはアキレスの踵を正確に射抜きました。
瀕死のアキレスは、側から離れないブリセイスと抱き合います。
燃えるトロイ。無事で済む人はもういないのかもしれない……そんな時、パリスはブリセイスに手を伸ばし、「逃げ道がある。行こう」と言います。
その瞬間にアキレスは彼女を離すと、
「大丈夫だ、行け。戦いばかりの人生に、君は安らぎをくれた」
そう言って、自分を死に追いやったパリスに愛するブリセイスを託す――
オデュッセウスはアキレスの遺体を発見。
一方、逃げることに成功したトロイの一行。
ブリセイスが振り返ると、偉大な戦士・アキレスを焼く炎の煙が立ち上っていくのが見えました。

 

映画はここで終了。以下ちょっとした解説。

©VOICEVOX:四国めたん

 

あれほど名声にこだわっていたアキレス。
しかし自らの信念を曲げてでも、愛するブリセイスのために「姑息な手段」である木馬に乗り込みました。
男性は「仕事か、愛する女か」の究極の二択になったら、女を選ぶものだそうです。
この脚本を書いたのは男性で、監督も男性で、演じたのも男性です。異論はなかったのでしょう。
アキレスの最期のシーン……プリアモスとの対話のシーン。ブラッド・ピットの演技は本当に素晴らしかった。
パリスへの怒りを露わにしたかと思えば、ブリセイスと抱き合うことで柔和なものになり、彼女が生き残る可能性があると知った瞬間に目に光と力が戻る。
それでも側から離れようとしないブリセイスをあやすように「大丈夫だ」と言う、あの声と表情。
それだけで伝わるものがある。
多分、最期の最後、究極には愛する女性を選ぶというのは男性の中ではとても自然な選択なのかもしれない。

そしてブリセイスはトロイへの帰国後も、ずっとあのネックレスを身につけていた。

一応ギリシャ神話で語られる方では、アキレスはヘクトルとの一騎打ちのちょっと後、城壁近くでパリスによりトドメを刺されるので木馬登場前に死んでいるはず……なのです。
さらにはトロイへの参戦前、アキレスを行かせたくないテティスは彼を女装させたという。
しかしオデュッセウスにより見破られ、さらに功名心をくすぐられて……という流れでした。

 

パリスは元々「捨てられた王子」。自分の身分など知らず牧童をやっていた時、ギリシャの女神たちは私こそが一番美しいと競い、その判定員としてパリスを選んだのです。
美を競ったのは3柱。
主神ゼウスの正妻・ヘラ。「自分を選べば地上を統べる権力を与える」と言う。
ギリシャ神々で最強の軍女神アテナ。「私を選べばあらゆる戦いでの勝利を約束する」と言う。
そして美と愛の女神アフロディーテ。「私を選べば、人間界で最も美しい女を与える」と言う。

ただの牧童であるパリスは権力も戦も関係ありません。
妻を得て家族を作ることが基本的な使命の一つ。当然アフロディーテを選びました。
その約束の女こそがヘレネだったのです。

そして選ばれなかったヘラ、アテナは、このことからトロイを応援することはありません。
アフロディーテの愛人であるアレスはトロイを応援。しかし彼はアテナに勝てたことがありません。
またアポロンはヘクトルを気に入っていたこと、アキレスにより銅像の首を落とされたため彼への復讐を決めます。これが後の名シーンに繋がります。
アポロンの妹であり、高潔な処女の守護者であるアルテミスは、アガメムノンの策略に散った彼の娘を哀れみギリシャ軍を見限ります。
神々もまたそれぞれに立場を持って見守った10年に渡るトロイ戦争。

さらに、ヘレネはゼウスと人間であるスパルタ王妃の間の子。そのためか、ヘレネは戦の原因になったにも関わらず無事に生き残ります。

またアガメムノンはブリセイスにより死を迎えるのではなく、トロイへの出陣前に娘を犠牲にしたことで、妻に恨まれ帰国後殺されるのが一応の史実です。
あと有名なトロイの王女で巫女・カサンドラは一切出ませんでしたね。
神々は一切出ませんので、戦争映画……でもこれ、反戦映画っぽいけど……として見る感じです。ファンタジー色はないですね。
(もしかしたら若干映画のシーン、セリフとか間違えてるかもしれないのですが、そこは申し訳ない!)
戦争ものですし、流血もあってキツイ。
けっこうメンタル削られるので、見ることをお勧めは出来ませんが……。

 

本当に誰かを好きになったら、愛したら、自分の世界はぶっ壊れる。
ピグマリオンのように、アキレスのように、プシュケのように。
相手への愛情から今までの自分からは想像できないような自分自身が出てくる。

名声か、愛する女か。究極の究極、男はどちらを選ぶのか?
アキレスが最後に選んだものは愛だった。

男性が本気で誰かを愛したら、その愛は大きく強く、気を付けないと飲み込まれそうなほどのものになります。

それでは、ありがとうございました。

 

追記・よく考えたら、007の一番最初もそうだった。ボンドはヒロインを愛するようになり、彼女と平穏な生活をするため諜報員をやめようとまで考えるんだった。

タイタニックもそうだね、ローズを活かすためにジャックは彼女を木の板に乗せたけど、自分も乗れば沈むから乗らなかったんだ。

 

 

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