薄暗い照明。
寝室からはクローゼットがなくなり、少しだけ広い空間になっていた。
琴が帰国してからベッドを買い換え、二人で寝転んでも多少の余裕がある。
二人は一糸まとわぬ姿のままで抱き合い、互いの体を撫でていた。
都筑は琴の生え際に口づけ、髪に指を入れて頭を撫でる。
それがじわじわと心地よく、琴は芯まで溶けそうな感覚にうっとりと目を閉じた。
都筑の手のひらが全身を撫でる。ごつごつして暖かいそれの動きに合わせて吐息がもれる。
琴はゆっくり体を起こし、都筑の首に手を回して彼の耳や唇にキスをした。
都筑も上半身を起こしてそれを受け入れ、琴は都筑の唇をなめて舌をそのまま口内に忍ばせる。
熱い舌が絡まって、唾液が交わされる。
それを吸って飲み込み、顔を離すと目が合った。
都筑の手が腰を支え、琴のお尻を脚に乗せる。
そのまままっすぐに見つめられ、琴は手を都筑の肩に置いたまま言葉を待った。
「最近思うんだけど……」
「うん。なぁに?」
「君はあっという間に大人になるよな」
「……そうなの?」
「ああ……」
都筑は琴を腕の中に閉じ込め、続けて話す。
「出逢った時はどこか頼りなくて、あどけなくて、目が離せなかった。俺が守ってやりたいと思ってたけど、気づいたら大人になってて参るよ」
「……嫌?」
「まさか。頼もしいよ。今じゃ俺が支えられてる。前とは位置が変わった感じがするよ」
琴は都筑の言葉に首を傾げた。
「位置……? 私は普さんのどこにいるの?」
「隣だ。以前は目の前にいて、背中にいて、腕の中にいた。今はそうじゃなくて、隣にいる。相棒を得たような感じだ」
「……それって良いこと?」
「ああ。手をつなげる」
都筑は琴を解放すると、彼女の手を取った。
指が絡まり合い、ぎゅっと握ると気持ちまで繋がりそうだった。
「嬉しい」
琴が笑うと、都筑は目元を和らげた。
琴は広がった彼の瞳孔に惹きつけられ、その目元に唇を寄せるとちゅっと音をたてて吸い付く。
そのまま彼の耳元に唇を寄せ、甘えるようにささやく。
「でも、恋人でもいたい」
「俺もだ」
都筑はそう応えると琴をベッドに寝かせ、鎖骨に舌先を這わせる。
「んん……」
「君は相棒で、恋人で、俺の妻だ」
「えへへ」
「厳密にはまだ婚約者か……色々名前が増えていくな」
「楽しみ」
「楽しみか?」
「うん。普さんは私の相棒で、恋人で、夫ね。普さんが私を守って、私が普さんを支えるから、ウィンウィンだね」
「そうだな」
都筑は頷いて琴と唇を重ねる。角度を変えて深くし、琴の舌を吸ってまた角度を変えて。
都筑の手が全身を這う。手の温度が伝わった部分から産毛が起ち、じわじわと暖かくなって体の芯がとろけそうだ。
口を開けて息をすれば上擦った声が漏れ、都筑ががそれを求めて唇を重ねる。
琴も手を伸ばして、都筑の肩、首筋、胸元を撫でると背中を抱きしめる。
目を閉じて深く息を吸い込めば、どこか甘い香りを放つ樹木のような都筑の匂いに包まれる。
鼓動が重なった。
「気持ちいいな」
ふと都筑の呟きが聞こえ、琴は目を開ける。
「え?」
「君に触れられてると気持ちいい」
「小さい手だけど」
琴が手を都筑の前に差し出す。
都筑はそれを捕らえ、指先に緩く歯を立てた。
途端、琴の腰がびくっと震える。
「ん……」
「可愛い指だ。尊敬してる」
「尊敬?」
「たくさんのことが出来る」
「うん。手先は器用ってよく言われます」
「手先は、か」
琴は曖昧に頷く。生き方は不器用だと自覚しているからだ。
「良いよ、それで。……そこがいい」
都筑はそう言って琴の指を咥え、手のひらを向けさせるとそこに口づける。
「あ……っ」
じゅうっ、と吸われると体の奥が熱を生んだ。
思わず上擦った声が出て、琴は都筑と目が合うと顔を熱くさせる。
「可愛い手だ」
「……手だけ?」
「いいや。ここも」
都筑は琴の手首に口づけ、肘の内側に唇を滑らせ、細い肩を撫でると脇にも口づけた。
「や……う」
ぞわぞわと鈍い感覚が上半身に広がり、琴は腰をくねらせて逃れようとした。
「ここも」
琴の抵抗など都筑はお構いなしだ。白桃のような乳房にそって、ふくらみにちゅっと音をたててキスをしては舌でなぞる。
「んん……待って……っ」
都筑がたてるキスの音が寝室に何度も響く。そのたびに琴は体を震わせ、しかし鈍く緩い快感に腰がじれったく揺れた。
「普さ……」
「ん?」
都筑は聞き返しながら、琴の腕や胸元、脇に乳房にと何度もキスを浴びせている。
くすぐったいようなじれったいような感覚に、琴は息を荒くして脚をすり寄せる。
触れられていないのに、胸の頂きがじんじんとしてたまらない。
ぷっくり膨らんだ乳輪が、時折かすめる都筑の鼻先でじんわりとした快楽を得ている。
「あ……さ、触って……」
「どこを?」
「む……胸……」
琴は喉がひりつく感覚に喘ぐ。何とか言葉にすると都筑がふっと笑うのが見えた。
彼の手が髪を撫でる。
「触るだけで良いのか?」
「ん……うぅ、舐めて……」
「それから?」
「す……吸い上げて、欲しい」
琴が何とか言うと、都筑は目元を和らげて唇を合わせる。柔らかい唇が離れ都筑の息が谷間にかかったと思うと、右の乳首が熱い舌で包まれ、左胸が暖かい手のひらに包まれた。
「はぁ……あ……」
深い息が声と共に溢れる。心地よさと快楽が入り交じった感覚に、肩の力が抜けた。
都筑は乳房を揉み、乳首を挟んで指の腹で撫で、ちゅうっと吸い上げてまた舌でなぞる。
琴は呼吸の度に甘い声をもらし、膝をたてて都筑の腰を撫でた。
「気持ちいい……」
「胸?」
「うん……ううん……全部……」
じわじわと体の芯がほぐされていくようだった。
つま先までじんと満たされる感覚に、琴は頬を緩める。
都筑も同じように心地よくなって欲しい、と琴は彼の腕を撫で、耳を指先でなぞって頭に何度も口づける。
「……くすぐったいな……」
「嫌……?」
「嫌じゃない……もっと」
都筑はぐっと顔を近づけ、唇を重ねる。
舌を絡ませ、唾液が垂れるのも構わずに口を離すと都筑は琴の両胸を寄せ、イチゴのように色を濃くするそれに食いつく。
「あっ……!」
「いい声だ」
都筑は口の端を持ち上げて笑うと、自身の手の中で琴の乳房の形を変える。
ぴんと尖った頂きをじゅるっと吸って、軽く歯を立てた。
琴は緩い電流が走ったかのように体を跳ねさせ、たまらず背中を浮かせる。
「あ……!」
酸素を求めて口を開けば、喉の奥からすり切れるような声が出た。
都筑の視線を感じて目をやれば、彼の瞳が色を深くしてこちらをじっと見ていた。
彼の唾液で濡れた固い乳首をきゅうきゅう揉み込まれ、琴は思わず首をふる。
「良くなかったか?」
「ううんっ……! あぁっ!」
琴の返事を聞くやいなや、都筑は寄せた谷間に舌を這わせ、匂いの素に印をつけるように何度も口づける。
それに応えるように、琴の甘い匂いがどんどん濃くなってきた。
「いい匂いだよな、君は」
都筑の指の腹で乳首をくりくり弄ばれ、琴は肩をふるわせる。
「そ、そうなの……?」
「ああ」
都筑は琴の胸元で鼻を動かし、頷く。
「匂いで俺が好きって言ってるみたいだ」
「えぇ? なんか私ばっかり好きみたい」
琴が顔を赤くして言うと、都筑は手を伸ばして彼女の頭を撫でた。
「安心したんだけどな。俺ばっかり好きかと思ってたから」
「またからかう……」
「本気だよ」
都筑は琴の耳元に顔を埋め、赤くなったそれをちゅうっ、と吸い上げる。琴の腰がびくりと跳ねた。
「……ほら」
都筑はそう言って琴の右手を取ると、自身の下半身に導く。
すっかり熱く、質量を増したモノの感触に琴は胸の奥が焼けるような感覚を味わう。
自分自身に、愛する男性が欲情しているのだ、嬉しく思わないわけがない。
どくどく脈動するモノの先端に触れると、溶け出したバターのようにぬるりと先走りがこぼれてくる。
「……濡れてる……」
琴が呟くと、都筑は琴の手を握って止めた。
「ああ」
「……私のことが好きだから?」
「そういうことだ」
都筑は琴の耳をそのままじっくり舐める。
脳までしびれるような快感だ。琴はぎゅっと目と閉じ、枕を掴んで息をつめた。
「息はしてくれ」
「無理……頭が飛んじゃいそう」
「参ったな……敏感になりすぎたか?」
「わかりません……すごく気持ちいい……」
琴の言葉を聞き、都筑は耳たぶを唇で吸うと離した。「ひゃっ」と琴の小さな悲鳴が部屋に響き、ついで都筑が笑った。
「なんで笑うの~!」
「つい。可愛いから」
もう、と琴は横を向いて都筑に背中を向ける。
都筑は目元を和らげると、彼女を背中から抱いた。
「可愛いな、君は」
そう声を落とし、肩を撫でて口づける。
軽やかな音が鳴って、それは肩から肩甲骨、背筋、とだんだん降りていった。
琴はそのたびに全身を震わせ、都筑の熱い息がかかるたびに吐息をもらした。
都筑の指先がお尻に触れ、そろそろと撫でては離れてゆく。くすぐったいはずの触れ方に、体の奥がきゅんと締まる。
「腰、浮かせて」
「や、やだ」
「やだ? どうして?」
都筑の提案に琴は顔を熱くして断る。
もうシーツまで濡れて染み込んでいるはずだ、触れている太ももがねっとりした感触にぶつかっている。
「これじゃ続きが出来ないけど……ああ、耳でイきたい?」
「違いますっ」
耳を責められると腰ががくがくしてしまう、琴は慌てて否定した。
だが触れられてもいない粒はびくびくと快楽を求めて疼き、中は都筑で満たされたいと琴を急かしている。
琴が恥ずかしさから両手を股に挟み、素直になれないでいると、都筑の手がそっと腰に触れた。
「あぅっ」
「どこも敏感だ……ここは?」
都筑は琴の下腹部を撫で、恥骨を撫で、腿を撫でる。
「ん……」
「気持ちいい?」
「きもち……いいです」
都筑の手が再びお尻に触れる。ぞわっとする気持ちよさに琴は唇を噛んだ。
そのまま都筑はお尻の感触を楽しむようにして、手のひらで掴んでは指で腿との境目をなぞる。
「ん、ん……」
「感じる?」
都筑が耳元でそう囁いた。琴は頷き、腰を揺らした。それでも脚を開こうとせず、都筑のふっと笑う声が背中にかかる。
「頑固だな。いいよ、このままで。俺のしたいようにするから」
「えっ……あっ」
都筑の体温が離れたと思うと、太ももに唇の感触があって琴は体を強ばらせた。
「あ、あの……っ」
つま先に力が入り、琴は都筑を止めようと手を伸ばす。
そろそろと都筑の手が脚をなで回し始めた。ぞくぞくと快楽が腰に昇り、琴は息を乱す。
「や……っ」
「したいようにするって言っただろ」
「そ、そうだけど……」
都筑は琴の膝を撫で、そこにも口づける。
唇が滑り降り、くるぶしや踵、土踏まずに触れると琴は足を引いた。
「くすぐったいっ……!」
都筑はふっと笑うとその足を捕らえる。
「そんな顔して、くすぐったい? 君は嘘が下手だよな」
図星をつかれた琴は上半身を起こし、都筑を見た。
からかうようでもなく、まっすぐに琴を見つめている。
琴は恥ずかしくなり、体を隠すようにシーツをたぐり寄せ、唇を尖らせた。
「足なんて……汚いし」
「さっき洗ったばかりだろ」
都筑は琴のピンク色に染まったつま先に顔を寄せ、親指を緩く噛む。
途端電気が流れたような感覚に琴は体を強ばらせる。
「やぁ……ん」
甘える猫のような声が琴の喉から漏れでる。
都筑はそれを聞くと、より強く足首を掴み、舌を指の付け根にまで這わせた。
ずるずる、と指が咥えられては丹念に舐められ、甘く噛まれる度に琴は目尻に涙を浮かべた。
「やぁ……!」
「可愛い声」
都筑は独り言のように呟き、両脚の指を一本ずつ愛撫してゆく。
琴は腰を揺らし、シーツを握る手に力を込めた。
「もう……もうだめ……普さんっ……」
腰の抜けそうな感覚に、琴は脚をすり寄せて耐えようとした。その時したたる蜜がねっとりと内ももに絡みつき、ぬちゅっ、と音をたてる。
「いやらしい音だな。そんなに気持ちいい?」
「んん~……!」
琴は首を横にふるが、奥からまた蜜が溢れ、お尻にまで垂れていくのに気づくと顔を熱くした。
「体は素直なのにな」
都筑はそう言うと、琴を押し倒して両膝をまとめて曲げさせ、そのまま開いた。
「あぅっ……やだ、恥ずかしいよ……」
琴は手を伸ばして蜜口を隠そうと試みたが、都筑はそれを意に介さずにそこを見つめている。
「見ちゃやだ……っ」
「どうして? 綺麗だよ。こんなに濡れて、光ってる」
「やだ……!」
琴は胸が押されているかのような恥ずかしさでいっぱいになった。シーツを頭までかぶり、ぎゅうぎゅうに握りしめる。
その姿に都筑が笑うのが聞こえた。
「いいよ、そのままで。脚は開いてろよ」
「んんん~……!」
YesでもNoでもない返事。都筑は彼女の内ももの柔らかい部分を撫でると、そこを舐めた。
「ひゃあぁっ」
ずるずる……と舌でなぞられ、琴は腰を跳ねさせる。つま先まで熱くなるような感覚にまた目尻に涙がたまる。
「すごいな、今日。電気を消さなきゃ良かった」
「それはもっと嫌っ」
琴が思わず声を大きくすると、都筑が吹き出した。
「わかったよ。その内な」
「その内って……っ! すけべっ」
「仕方ないだろ。色んな君を見たい」
都筑はそう言いながら琴の下腹部を撫でた。柔らかい恥毛をかき分け、しかし肝心の場所には触れない。
琴が焦れて腰を揺らした。
都筑はそれに気づかないふりをして続けた。
「恥ずかしがる君も……すねる君も」
ちゅっと内ももに都筑の吸い痕が出来た。
「や……」
「笑った君も、真剣な君も……そうだな……」
都筑は体を寄せ、琴からシーツを奪う。
はっきりと目が合い、琴は都筑の色の濃い瞳にくらくらするほどのときめきを味わった。
「もっと淫らな君も、全部」
「あ……」
唇を食むように奪われ、琴は体の奥に重いくらいの熱が生じるのを感じた。
「……普さんって貪欲……」
そう言い返すと、都筑は頷いた。
「ああ。そういう男を選んだんだ、覚悟してろよ」
琴は頭まで沸騰するような感覚に目を閉じ、返事の代わりに都筑の首に手を回して抱きつく。
都筑は琴の背中に手を回してしっかり抱きしめると、ぽってりと腫れたように膨らむ彼女の唇に食いついた。
都筑の舌が口内を貪るようにする。
じゅぷじゅぷと唾液の絡む音が聞こえ、溺れるのでは、と思う一方で、もっと欲しいと全身がねだる。
琴は手を都筑の体に這わせた。
傷痕、腕、胸元に腰、と手の届く範囲をじっとりと。
熱くなった体は汗ばんで、手が吸い付くようだった。
「下、舐めるよ」
都筑がそう言って体を離し、琴は追いかけるように手を伸ばした。
「私も舐めたい……」
「君も? じゃあ、体うつぶせにして」
琴は都筑の言うとおりにし、都筑の手が導くままに腰を浮かせて脚を開いた。
秘部が突き出されるような格好になり、外気にふれた花びらがひくひくと震える。
都筑はそこに顔を持ってきた。琴の目の前には都筑のしっかりとした腹筋が見える。
少しだけ体勢をずらせば、都筑の屹立した赤黒いモノが顔に近づく。
血管が浮き上がる蛇のように走り、青臭いような複雑な匂いを発していた。
キノコの笠のような部分に触れると、びくんとモノが反応した。しっとりと濡れている。
「もう固い」
「固い? 俺の?」
「うん……苦しそう」
「確かに苦しい。あまり強くしないでくれよ、出そうだ」
「出して良いのに」
「前みたいにか? 味は良くないらしいけど」
「……覚えてません」
頭がぼうっとしていたこと、久々のスキンシップに夢中になっていたせいで、味覚も嗅覚もおぼろげだったのだ。
都筑は目元を和らげて頷くと、琴の花びらに触れた。
「あっ……」
「ここも感じる?」
「うん……」
都筑の指がそこを撫で、開いている。じわじわとした快楽。ぬちゅっと音がし、琴は恥ずかしさに首をふった。
その時、都筑がふうっと蜜口に息を吹きかける。
琴は思わず腰を引いた。
「やっ……それだめっ」
「嫌だったか」
「い……なんか震えるからっ……」
奥までひくひく……と何かが通る感じに腰が抜けそうだ。
都筑は琴の顔を見るとお尻を撫でる。
「わかった。じゃあ……」
都筑が舌を出し、花びらごとべろりと舐めた。
琴は熱くぬるついた舌の感触に溶けそうな快感を得、腰を揺らすと自身も舌を出す。
力を込めて握っても折れそうにないほど固くなった都筑のモノを、溶け出したアイスキャンディーでも舐めるように下からねっとりと舐めあげる。
モノの脈動が舌に伝わり、興奮でか再び頭がぼうっとする。
「ん……」
杏色の先端を口の中におさめ、手で根元近くをなぞる。モノが口の中でぴくりと震えた。都筑が腹の底から息を吐き出す。
「気持ちいい……?」
琴がそう聞けば、都筑は花びらを指でいじりながら頷く。
「ああ……いいよ」
「良かった……あっ」
ちゅぷっ、と水音がしたかと思うと蜜壷に都筑の舌の感触があった。
「あっ……んん」
ぞろ、と入り口を舌でなぞられ、琴は背骨が溶けそうな快楽に唾を飲む。
荒くなった息を整え、都筑のモノを舌でなぞる。先端の穴に舌先で触れ、都筑が気持ちいいと言った裏筋を指でぐりぐりと刺激する。
「く……っ、う」
かなり熱を帯びた声が聞こえ、琴はどきどきして腰を揺らした。
先端からどんどん先走りが溢れ、舌が濡れてゆく。モノを根元から舐めながらそれを飲み下していると、部屋中に互いの荒い息づかいが満ちているのに気づいた。
どこか湿気すら感じる。
「はぁ……琴、そろそろ……」
都筑が身を起こし、琴は名残惜しげにモノをきゅうっと握ってから離す。
上半身を起こすと都筑が両肩を抱いて口づけてきた。
「いやらしい味」
互いの愛液が舌の上で混じり合う。どんなお酒よりも酔ってしまいそうだ。
都筑が琴の脚を開かせ、蜜壷に指を沈めてゆく。
「あぁん……!」
琴は強い快楽に体を強ばらせた。
都筑の指先は琴の弱い部分を的確に探り当て、ぐりぐりとなぞられると琴は都筑にすがるように抱きつく。
「もういっちゃう……!」
喉の奥から引き絞るような声で言うと、都筑がぱっと指を引き抜いた。
「あ……っ!」
とぷとぷと蜜が流れ出る。琴は得られると思っていた快楽が逃げたことに不満げに眉を寄せる。
「奥で……俺のでイかせてやる」
都筑の熱を浮かべた目が琴を捕らえていた。琴はその一言に奥をきゅう、とさせると体を震わせて頷く。
腫れた唇同士が張り付き、舌を絡めると都筑は琴を寝かせて脚を開かせる。
コンドームを取り出し、それをつけると先端を彼女の蜜で濡らした。モノを馴染ませるように花びらに擦りつけ、琴はその緩い刺激に息を乱す。
「入れるよ」
第20話 誓った夜に(官能シーンあり)
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