Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 最終話 秋光の気配
2022/6/18 ファンタジー小説
半日をかけてようやく着いた沼地は、不気味なほどに静まりかえっていた。 風が止まっている。 木々は枝を垂らし絡み合い、岩や石は黒い苔のようなものでびっしり覆われている。 獣たちの気配すらなく、先 ...
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 第43話 光明
2022/6/11 ファンタジー小説
城内で指揮を執っていたシアンを見つけ、オニキスは事情を説明した。 怪物――スピネルのことだ。 アンバーも現れ、警備を充分に固める方向で話がまとまったころ、ブルー達も無事に合流した。 サンとジャ ...
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 第42話 和解
2022/6/4 ファンタジー小説
城下街では青白い顔をした者達でいっぱいになっていた。 彼らは「捧げよ」と繰り返し呻いているという。 無事だった者達を城へ集め、シアンは部下の報告を聞きながら城の防備を固めていた。 「あの、あの、シ ...
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 第41話 昔話
2022/5/28 ファンタジー小説
「一体どうしたと言うんだ?!」 シアンの怒鳴り声が城内に響いた。 バーチ兵、シアンの部下は口々に「わかりません」「突然人々が襲いかかってきたんです」と繰り返す。 民間に武器をふるうわけにもいかな ...
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire ー白樺の女王と水の貴公子ー 第40話 急転直下
2022/5/21 ファンタジー小説
火で色を変えた柱が幾重にも重なって倒れている。 夜空は皮肉なまでに澄んでいた。 まだ焦げ臭い匂いが風に紛れているものの、このあたりはスプルスの別宅である大きな邸を除いて人家はない。 王都は平穏 ...
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 第39話 化けの皮
2022/5/14 ファンタジー小説
黒い波の中にゆったりと光の粒が混じっている。 瞑想の最中、額のあたりで見えるその光や揺らぎは、日々増えていた。 斎戒を終え、神殿でお祈りのための日々が始まって4日経つ。 王城では軽微犯罪はある ...
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 第38話 沼
2022/5/7 ファンタジー小説
ブルーがシャムロックを連れて来た、という報告をコーから受け、オニキスはバーチ城へ向かった。 シャムロックの足首についた小さな筒から手紙が届いたのだ。 「内容は?」 「侍女長殿からです。一つは斎戒が ...
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 第37話 その声
2022/4/30 ファンタジー小説
1週間かけて行う斎戒は朝早い。 朝日が登り始めるころに目覚め、朝日を浴びながら体を洗う。 体を洗うのはスケイル山にある青湖だ。 その名の通り、澄んだ青い湖。湖面は穏やかで、身を清め力があると考 ...
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 第36話 神域へ
2022/4/23 ファンタジー小説
夏祭りの準備のため、スケイル山に向かうのはいよいよ明日だ。 白樺の苗木は順調に育っていた。 シルバーは膝を抱えてそれを見つめ、頭の中では違うことを考える。 鉱夫達の様子は日々変わっているようだ ...
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 小説
Tale of Empire -白樺の女王と水の貴公子ー 第35話 暗中模索
2022/4/16 ファンタジー小説
オニキスはいつも通り、王の日記を読んでいた。この時はコーも一緒で、マゼンタとブルーの4人での作業となっている。 マゼンタが言うには、シルバーもこの頃王の日記を読んでいるらしいとのことだった。 彼 ...