りんごの花

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りんごの花 小説

「りんごの花」最終話

2021/3/13    

 明け方の白い光がカーテンの隙間から入ってくる。  何かに見守られているような、祝福されているような、柔らかいのに強い光だった。  裸のままの律を抱きよせ、その香りに埋め尽くされるようにして目を閉じる ...

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「りんごの花」第17話 心まで重ねて *官能シーンあり

2021/3/13    , ,

 ――さっきから聞いてりゃ  言いたい放題 やりたい放題  それって全部 他人のせいにしてんだろ  本音でぶつかる覚悟もないくせに  他人の言葉借りてイキがんじゃねえよ  そろそろ我慢の限界なんだ   ...

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「りんごの花」第16話 決意

2021/3/6    

 イベントを翌日に控え、最終打ち合わせを終わらせる。  お昼には解散となり、体を休めて明日に備えるのみとなった。  棚田の部屋を訪れると、彼は曲目を見ながら明日のライブのイメージトレーニング中であった ...

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「りんごの花」第15話 手の届く距離

2021/2/27    

 ステージでのリハーサル――といっても曲目の発表とバンドの位置、パフォーマンスの移動位置、ライトの色などの指定だが――を終えて、昼休憩になった。  平日ということもあってかイベントのスタッフしかおらず ...

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「りんごの花」第14話 いたずらめいたチャンス

2021/2/20    

 桜がちらほらと蕾を緩ませている。  もう少し時期がずれていれば満開の花の中のイベントになっていただろう。  飯塚は惜しかったな、と思いながら降り立った地を見渡す。  年季の入ったギターケースに、ボス ...

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「りんごの花」第13話 流れる時間

2021/2/13    

 すっかり音楽室――スタジオとなった工場跡で、飯塚達は作曲に情熱を燃やす。  すでに出来ていたオリジナルの楽曲群に、新しい編曲をして再録。  このために、と吉野が機材やらマイクやらを買い集めたらしい。 ...

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「りんごの花」第12話 再出発

2021/2/7    

 三日後には体調も良くなり、検査を受けると新型ウィルスは陰性、律は職場復帰を翌日に控えた。  飯塚は参鶏湯や鍋などを作り続け、律に食べさせた。  過保護、と律は密かに思う。  その気配りが嬉しいのも確 ...

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「りんごの花」第11話 傷口

2021/1/30    

 その次の休みの日、律はホテルの喫茶ルームを訪れていた。  呼び出されたのである。  相手は萩原 由希子。  佐竹のお見合い相手だ。  自分には縁のなさそうな、広々としたホール、高い天井に、下がるシャ ...

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「りんごの花」第10話 壁

2021/1/23    

 体温を分け合うようにしていたが、ひんやりとした空気を感じて律は目を開ける。  乱れた格好のまま、律は立ち上がろうとした。  飯塚に手を取られ、振り返ると彼は真剣な顔をしていた。 「……もう少しゆっく ...

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「りんごの花」第9話 そのまま……(官能シーンあり)

2021/1/17  

 律の、シャンプーの香りの残る髪に鼻を埋め、耳に口づける。  飯塚は触れる部分から赤く染まる素直な耳に気分を良くし、肩を撫でながら続けた。  律は息を乱し、飯塚の服にすがるようにつかまると時々腰を揺ら ...

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