離婚経験者は「実績あり」で“狙い目”?ちょっと待って、その前に考えたいこと
- 「バツイチ女性は一度“選ばれた”実績があるから有利」
- 「離婚した男性は家庭の温かみを知ってるからおすすめ」
最近、恋愛や結婚相談の場でこんなフレーズをよく耳にしませんか?
確かに、離婚経験をポジティブに捉える視点は重要です。ですが、それを“実績”としてありがたがる風潮には、ちょっと違和感を覚えます。
離婚は「実績」ではなく「プロセス」
結婚するのも簡単なことではありませんが、離婚はその何倍も大変です。
それでも多くの人が、離婚経験者に対して「一度は結婚できた=実績がある」という見方をします。でも、ここで立ち止まって考えてみましょう。
もしそれが“実績”だと言うなら、なぜその関係は終わってしまったのか?
そこに目を向けずに、「次はきっとうまくいくはず」と期待するのは少し危ういかもしれません。
人は、自分に見合った人としか長く続かない
恋愛でも結婚でも、人は“自分と似たようなレベルの人”や、“自分に欠けたものを埋めてくれる相手”を無意識に選びます。
例えば、
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だらだらした人には、やはり同じようにだらけた人が寄ってきます。
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相手を世話する”親”のように振る舞いたい人は、“子どもっぽい人”を選びがちです。
つまり、離婚に至った原因は、相手だけでなく自分の選び方や関わり方にもあった可能性が高いのです。
喧嘩両成敗、という言葉がありますよね。
多くのケースで、どちらか一方だけが悪い、ということはほとんどありません。
(よっぽどの理由は別として)
「きっと私を大事にしてくれるはず」は依存
よくあるのが、「離婚という大変な経験をした人なら、次の相手(=私)をきっと大切にしてくれるはず」と考えるパターンです。
でもそれは、“信頼”ではなく、“依存”かもしれません。
相手に「今度こそちゃんとしてほしい」「前の失敗を私で癒してほしい」と期待するのは、関係が対等でなくなってしまいます。
その期待が裏切られたとき、「やっぱりこの人もダメだった」となる。
それではまた同じことの繰り返しです。
本当に見るべきは、「離婚の原因」と「そこから何を学んだか」
離婚そのものは、誰にでも起こり得ることです。
でも大切なのは、「なぜ結婚したのか?」「なぜうまくいかなかったのか?」「その経験から自分は何を変えたのか?」というプロセスです。
たとえば――
・価値観の違いに気づかないまま流されて結婚したのか?
・子どもができたから、焦って結婚を決めたのか?
・相手の優しさに慣れすぎて、感謝の気持ちを忘れていたのか?
破綻には、必ず何らかの原因があります。
そしてその原因は、「相手」ではなく、「自分」と「相手」との関係性の中でどう振る舞ったかにあります。
「親しき仲にも礼儀あり」は本当に大事
最近、私が深く実感したことがあります。
それは「親しき仲にも礼儀あり」という言葉の重みです。
血縁であっても、恋人や配偶者であっても、礼儀や敬意がなければ関係は壊れる。
たとえ何十年連れ添っても、それを忘れてしまえば、あっという間にすれ違いが生まれてしまう。
結局、大事なのは「この人となら歩けそう」と思えるかどうか
離婚経験があるから有利、とか
バツイチだから“ありがたい”なんて思う必要はありません。
過去がどうだったかよりも、
「この人となら一緒に歩んでいけそう」と、お互いが自然に思えること。
それだけが、唯一の“強み”であり、スタートラインなのです。
余計なフィルターは外して、あなた自身の目を養うことが大切です。
それでは、ありがとうございました。またお会いしましょう!