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小説 鏡中夢幻

【鏡中夢幻】 第8話 ※官能シーンあり

2024-12-07

 

 その日はアレクの休みだった。
 どこかへ出かけようか、と誘われ、アレクの気に入りの場所を、と沙羅は言った。
(もし彼が頻繁に出入りしているなら、彼を知っている人がいるかもしれない)
 そう考えてのことである。
 そしてアレクが向かったのはとある道場近くの飲食店だった。
 ようやく日本らしい場所である。団子と抹茶が楽しめる茶店で、着物姿の客が多かった。
「こうしているとドラマみたいだわ」
 水戸黄門か、吉宗か、あるいは仕事人か。あまりしっかり見たことはないが、時代劇の雰囲気が残っている。
(坂本龍馬の時代からそんなに経っていないのに、こんなに技術は進むのね)
 彼も拳銃を持っていたが、沙羅にとって坂本龍馬は刀の時代の人という認識である。
 これから急ピッチで西洋風の建物が増え、馬車が走り、そのうちデパートが建つのだろう。
 じきに汽車が世界中を走る。そしてやがて車が出てくるのだ。
「どらま?」
「あ、えっと……物語のこと」
「物語か。歌舞伎でも見に行くか?それとも能を?」
「アレクは何が好き?」
「私はそれほど好まないが……」
「そうなの?」
 そんな話をしていると、人が近づいてきた。
「ノクターンさん!」
 若々しく、元気な声。振り返ると以前見た顔がそこにあった。
「近藤君」
 沙羅は誰かと思ったが、思い出した。酔ってしまったアレクを送ってくれた彼ではないか。
 だがそれ以前にも会った気がする。
 どこでだったか。
「以前は助かったよ。ありがとう」
「いいえ。”わいん”があれほどきつい酒だと気づかず飲もうとした同僚を庇って下さったのですから。奥様にもご心配を」
「あ、いいえ。とんでもないことです。送って下さってありがとうございました」
「礼だ」
 アレクはもう一皿注文し、近藤に渡した。
「ご馳走になります」
「彼は警護官だ。鹿鳴館周辺を守っている」
「はい。生まれは農家ですから、大使や書記官殿方をお守り出来てとても名誉なことです」
「ご実家では何を育てているのですか?」
「さつまいもです」
「じゃあ、埼玉?」
「おっしゃる通りです。畑ばかりの土地ですが……」
「さつまいもは好きなんです。嬉しいな、今でもずっとお店はあって……」
 そう、現実でも沙羅は気に入りのさつまいもスイーツの店がある。最近オープンした店もあったが、行列続きで沙羅はまだ入れていない。
「……アイスクリームとの相性が最高で……」
 そこまで言って、はたと気が付いた。
 二人には分からない話のはずだ。
「……ごめんなさい。一人でしゃべっちゃった……」
「実家からお送りします」
「いい、良いんです。そのつもりで言ったわけではないですから」
 アレクが支払いをする間、近藤とサラは店の外で待っていた。
 じりじりと太陽が照り付ける中、沙羅は日傘を持っているが近藤は帽子一つだ。頬に汗が流れていく。
「日傘に入りますか?」
「と、とんでもないことです」
 近藤は生真面目に断った。野球青年のような態度である。
 そういえば、と沙羅は口を開く。
「主人とは付き合いは長いですか?」
「3年になります。彼は二等書記官になられ、僕は警護官として着任してすぐに」
「じゃあ、知ってるかしら。彼はずっとアレクサンダー・ノクターンでしたか?」
「……はい?」
「名前です。なぜアレクサンダーなのかと思って」
「いえ、ノクターンさんはずっとノクターンさんでいらっしゃいました」
「……そうですか?」
 やはりおかしい。なぜ彼は英語名なのだろうか。
「ずっと?誰かが別の名前で読んだり、名簿に別の名前で書かれていたりは?」
「いえ、僕は知りません。ですがどなたも彼を”アレクサンダー・ノクターン”と」
 沙羅は納得出来ないままだったが、アレクが戻ってきてそのまま近藤は去っていく。
 その背中を見て思い出した。
(そういえば、奥多摩で暮らしている時に、彼と会ったんじゃない?彼は「奥様」と私を呼んだ……)
――こちらにお住まいだったとは。あ、いや、でも……確か奥様はお亡くなりになったと聞いた。
 そしてなんと続けた?
――お引止めして申し訳ありません。でも、もしあなたが奥様なら、彼が姿を消した理由も分かる気がします。
「……」
 徐々に傾く西日が近藤の影を伸ばしていく。
 まだ暑いはずなのに、足が冷えてくるような感覚がした。
(サラさんが亡くなった?いつ?そして、アレクはここから奥多摩に?)

 館に帰り、メモに書く。
 アレクサンダー・ノクターンという名前は、少なくとも3年前から使われていた。
(でも、やっぱりおかしい。どうやって探せばいいのかな?アレクのご両親?)
 ため息が漏れた。
 探偵などやったことがない。何を手がかりに探せばよいのだろう。
 だが大きな収穫もあったのではないか。
 弓削サラ。彼女はおそらくこれから3年の間に命を落とす……その可能性があるのだ。
(もし本当にそうなら、貴重な時の体を借りていることになるのね。せめて大切にしなくちゃ。そうだ、結婚した理由とか、そこから探していけばアレクサンダー・ノクターンのことが分かるかもしれないわ。見合いならプロフィールをしっかりまとめてるはず)
 この時代に布団ではなくベッドに寝ころぶ。
 隣にアレクがやってきて、横になると彼は沙羅の髪を撫でた。
「アレク……」
「どうした?」
「なぜアレクなの?」
「それが私の名前だからだ」
「私は?」
「サラ・ノクターンだ。私の妻」
「もし違っていたら?」
 そんな言葉が口をついて出る。考えてもいなかったはずの言葉が。
 アレクは沙羅を見つめ、髪を指に絡めてしばらくしてから言った。
「お前であるという証がある」
「え?」
 沙羅は目を見開いた。そんな話は聞いたことがない。
「私だけが知っている。お前も知らないだろう」
 そう言ってアレクはどこか誇らしげに笑った。
「こっちへ」
 アレクは手招きし、沙羅を腕の中に引き寄せた。
 あまりに温かく、大きく、しっかりと脈打つ体。
 沙羅は突然奥多摩でのことを思い出し、目元が熱くなるのを感じた。
「不安なのか?」
「……うん」
「大丈夫だ。何もかも、納まるところにおさまるものだ」
「アレク」
「なんだ?」
「あなたのことを知りたい……」
 出した声には涙が混じっていた。
 顔をあげるとアレクの目とぶつかる。冬の夜空のような深い色。
 見つめていると奥多摩で起きたことを思い出してしまった。
「お前は時々、不思議な事を言う」
「変だと思いますか?」
「いいや。お前はお前だ、サラ。だが、私もお前をあまり知らない」
 沙羅はアレクを見つめたまま唇を噛んだ。するとアレクの指が伸び、沙羅の頬をつつく。
「全て知りたいと思うのは贅沢だよ」
 彼はそう言うと微笑んで、沙羅に覆いかぶさると耳に口づける。
「はっ……」
 腰が抜けそうな快感に体をくねらせると、アレクの唇が沙羅の唇に重なった。舌が入りこみ、熱く溶けそうなほどに絡みつく。
「……贅沢ですか?」
 沙羅が唇を尖らせると、アレクはそれを楽し気に見つめる。
「ああ。……涙が引っ込んだな」
 アレクの手が目尻を撫で、沙羅は気がつく。彼なりの配慮だったのか。
「……優しい私の夫」
「何だ?」
「床の上だと色んな事が分かります」
「ほう。たとえば?」
「……あなたは私を喘がせるのがお好きなのです」
「……よく分かっている。だが、それは一つだけだ。もっと色々ある」
「もっと?」
 アレクの手が夜着の中に忍び込み、帯を解かぬまま乳房を撫でた。
 熱い指先が乳首に触れる。沙羅は肩を跳ねさせた。
「この乳房も」
 もちもちした沙羅の胸をアレクの手は楽しむように揉んで、肩から夜着をはだけさせるとぴんと起った乳首を舌で舐める。
「私の愛撫に反応するここも」
「あ……っ」
 乳首を攻められるとあっという間に下腹部が疼いた。サラと彼はよほど愛し合っていたのだろう。
 アレクは沙羅の体を横にし、尻を撫でる。そっと触れられただけなのに、驚くほどの快楽が走った。
「柔らかいここも」
「も、もう分かりましたから……っ」
 アレクの手が太腿を撫で、徐々に内側に入ってきていた。
 もう濡れているのがばれてしまう。沙羅は止めようと手を掴んだが、力で敵うわけもなくあっけなく彼の手は内腿を撫ぜ、沙羅が(来る)と目を閉じたにも関わらずそのまま手が離れた。
「お前のその表情も。だが、泣き顔だけは見たくない」
 背中にアレクの体温を感じ、沙羅が目を開いて後ろを向けば、穏やかに欲情を湛える彼と目が合った。
 頬に熱が昇る。
「……」
 尻に彼の情熱を感じる。だが沙羅が嫌がる限り、彼は何もしないのだろう。
 沙羅は片足を持ち上げ、アレクの手を腹部から下へ導いた。アレクが口を開いて震える息を吐く。
「……ここは、好きじゃないんですか?」
 髪質と同じ、ふわふわした陰毛の下で濡れて起つクリトリスに、彼の指が触れる。それだけでイってしまいそうなほどだ。
「好きに決まっている」
「アレク……」
 目が合ったまま、アレクの指がとろとろの蜜をすくい、陰唇をなぞって、クリトリスを撫でまわす。
「はぁ……」
「お前もここが好きだろう?」
「……はい……っ」
「中も」
「あっ!」
 ぐちゅっ、と音を鳴らしてアレクの中指が中に入り、ずぽずぽとかき回した。
「同時にされるのが好きだろう。知っていたか?」
「知らな……あぁっ……!」
 中の敏感な部分に指が触れ、同時に親指がクリトリスをはじいた。
 じーんとした快楽の熱が体の中に広がっていくみたいだ。喉をそらせて息を吸い、シーツを掴んだ。
「好きか?」
「す……好きです。好き……っ」
「ああ。私も好きだ。お前のここは、いつも柔らかく溶けて、淫らな声を聴かせてくれる。それに……」
 ずるっと指を引き抜かれ、物足りなさに沙羅は振り返る。
 もっと満たして欲しい、と見つめていると、アレクが夜着の前を緩める音がした。
「私のものにからみついてくるんだ」
 ぐぐっ、と固くなった彼のモノが沈められていく。
 圧迫感よりも中が満ちる嬉しさの方が勝つ。沙羅は目を閉じて枕を掴んだ。
「しぼるように、甘えるように。それがとても愛らしい」
 アレクは沙羅の足を抱え、鞘に刀身を納めるように進めていく。すっかり馴染み、沙羅の中は彼の形になっている。
 難なく受け入れ、中はざわざわと波打って彼のモノに吸い付くように蠢いた。
「んん……っ!」
 いつもと違う当たり方だ。電流のように新しい快感が中に響いている。
「顔が見えにくいのがもったいないな」
 首筋を撫でるようにアレクの唇が触れ、息が触れる。
 軽い快楽は全身に広がっていく。
 まるでふわふわ浮いているようだ。
 沙羅は先ほどとは違う涙を浮かべ、アレクの顔に手を伸ばし、その髪を撫でた。
 アレクは唇の代わりに、と耳たぶに吸い付き、それが沙羅を追い詰める。
「あぁああっ!」
 と堰を切ったようにあられもない声が出始め、アレクはそれに触発されたのか急速に腰を早めた。
 ずぽずぽと奥に当たり、出て行く時には膣肉が彼にまとわりついて離さない。
 アレクがうなじ、その下……首の付け根のあたりに何度も口づけてくる。
 汗と行為に濡れた空気が寝室に満ち、二人分のどうしようもなく漏れ出る声が鼓膜にへばりつく。
 体の熱がおさまったのは夜明け前だった。

 鹿鳴館へ入り、ドレスに着替える。
 沙羅はイギリスの女性達を相手にする外交官の通訳として同席していた。
 他に日本人女性の姿はなく、日本の男性相手に背の高い彼女たちは「ふふふ」と笑い、扇で口元を隠して笑っていた。
「まあ、子供が頑張っているみたい」
「可愛らしいわ」
「からかっちゃ悪いわよ。彼らは私たちになりたいんだから」
 扇の裏でそんなことを言っている。
 中には貴婦人もおり、
「勤勉な民族ですこと。鹿鳴館も素晴らしいけど、着物の手触りと細かな柄行きが気に入ったわ。お土産に頂ける?」
 とのことだ。
 本当に人は様々なのだ。一括りにすることは出来ない。
 ジョサイア・コンドル氏も本国での活躍より、和洋折衷の美を極めた建築をしたいと日本に入れ込んだという。
 こう考えれば全ての人が日本を見下していたわけではないのだ。沙羅はほっとした気分である。
 アフタヌーンティーは日本でも流行だが、沙羅は行ったことがない。こうなるなら行っておけば良かった、と思うが後悔先に立たずだ。
 マナー一つ取ってもルールがあって難しい、肩が凝る思いなのだ。
 アレクも彼なりに働いており、舞踏会では一緒になるが思ったほど顔を見る時間はない。
 昼ごろに沙羅は帰宅の許可が出て、素直に帰ろうと思ったがセミの声に惹かれて振り返る。
 そこにいたのは少年だ。
 彼は帽子をかぶり、シャツと乗馬パンツにサスペンダー。
 小柄な体に持っているのは新聞である。
「……」
 あの恰好なら、もしかして。
 沙羅は急いで帰宅し、岩を探した。
 彼女は子供たちの衣服を縫い直している途中だった。
「奥様、どうしたんです?」
「実は……」
 沙羅は無地の着物にハサミを入れ、ズボンに仕立て直す。元々裁縫は得意な方だ。ミシンはないが、作業はすぐに進む。
 3日後に完成したのは新聞配達の少年と同じ、腿のあたりがふわっと広がる乗馬パンツと帽子だ。
「あら面白い袴。どうなさるんです?」
「ちょっと思いついたんです」
 沙羅はやや標準より大きいらしい胸にさらしを巻いてシャツを着て、パンツをはくと髪を帽子に入れ込んだ。
「どうですか?」
「どう……男の子のようですね」
「本当? なら良かった、成功だわ。お岩さん、アレクには秘密にしておいて下さい」
「秘密って……危険なことは許しませんよ」
「危険はありません。大丈夫!これでちょっと出歩くだけ……」
 それでは、と沙羅は外へ出た。
 向かうは役所である。

「アレクサンダー・ノクターン?」
「はい。薩摩から来た方です」
「ちょっと待ってて下さいよ……っと」
 役人はすぐに戸籍を取り、名前を見始めた。
 珍しい名前なのですぐに見つかるはず、そう思っていたが、彼は「うーん」と唸るばかりである。
「薩摩……ノクターン……いや、ないなあ」
「え?」
 沙羅は眉を寄せた。
「そんなまさか。二等書記官ですのに」
「はは、すごい人だ。でも名前はない」
「……え?どうして……」
「ああ、薩摩にはないが、こっちにはあるなあ。長崎だ。へえ?」
 沙羅は身を乗り出す。役人は指さして沙羅に見せた。
 確かに「アレクサンダー・ノクターン」と書かれており、「Alexander Nocturne」とつづりもあった。
 配偶者には「弓削サラ」と書かれているはずだが、その文字の上にまるで名前を消したいかのように線が何重にも引かれている。サラの漢字は読み取れない。
 ぞっとする光景だ。それに、彼の両親の情報はない。
「長崎……ですか?」
「ああ。ほら、薩摩にはないんだ」
「なぜ……」
「いや知らないよ。本人に聞きな。はい、次の方ー」
(まるで手がかりがない……政府の人なら、身元はしっかりしているはずなのに?)
 謎は深まるばかりだ。
 こうなったらエドガーに会いたい。彼なら何か分かるのではないか?
 そう考えて帰り道を歩けば、彼に会えた。”願えば叶う”から?
「エドガーさん」
「お嬢さん。何かわかったかい?」
「いいえ。むしろ、分からなくなりました」
「ほう。アレクサンダー・ノクターンのことかい?」
「はい……それと、私……サラさんのことも」
 沙羅が役所で見たことを話すと、エドガーは顎をさすりながら渋面をつくる。
「こりゃ相当だ。お嬢さん、男装をしてるんだね、良い選択だ」
「今その話ですか?」
「ああ。重要なことなんだ。良いかい?ここは鏡の世界だが、過去と繋がっている世界でもある。願いが叶う形も誰にも予測出来なくてな、ただ一つ分かっているのは……女性の嫉妬は怖いということなんだ。彼女はアレクサンダー・ノクターンをずっと探してて、そしてもうすぐ出会う。お嬢さんがアレクサンダーと一緒にいると危険だからな。なるべく距離を取っておくんだ」
「あの……全く意味が分かりません」
「仕方ないんだ。彼女から隠れて説明しないといけなくてな。それと、注意だ。どうにも願いが強すぎるのかどうか知らないが、この世界はおかしくなってる。引力ともいうべきものが渦巻いてるんだ。下手をすると全員取り込まれて出られなくなるかもしれん」
 エドガーは深刻に言うが、沙羅にはあまりに途方もない話である、想像も出来ずに曖昧に首を傾げるだけだった。
「もう少し、具体的に教えてください」
「わかった、俺がここから出られるかどうかもお嬢さんにかかってるからな、出来る協力はするさ。何か異分子が入り込んでいるんだ。おかしなものを見つけたら、警戒するように」
「おかしなもの?」
「例えばお嬢さんの元の時代のものとかだ」
「……だったら、私自身がそうなのでは?」
「いいや、”今”のお嬢さんはちゃんとこの時代の人間だ、異分子じゃない」
「それって……」
 沙羅がサラということなのか?
「今の私?」
「奥多摩にいたお嬢さんは異分子だ、だが今は違う……あー。悪い。そろそろ彼女に見つかりそうだ。気配も近づいてる……気を付けるんだ、お嬢さん。彼女はエメラルドの目をしている……」
 エドガーは頭を押さえながらその場にうずくまり、そして消えた。

次の話へ→【鏡中夢幻】 第9話

 

  • この記事を書いた人

深月カメリア

ライター:深月カメリア 女性特有の病気をきっかけに、性を大切にすることに目覚めたXジェンダー。以来、性に関して大切な精神的、肉体的なアプローチを食事、運動、メンタルケアを通じて発信しています。 Writer:Camellia Mizuki I am an X-gender woman who was awakened to the importance of sexuality by a woman's specific illness. Since then, I've been sharing an essential mind-body approach to sexuality through diet, exercise, and mental health care.”

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